信越国境(小谷/糸魚川) 戸倉山(975.6m)、鎌倉山(884m) 2016年11月12日  カウント:画像読み出し不能

所要時間 6:50 雨飾山麓しろ池の森(登山口)−−7:17 白池−−7:48 角間池−−8:00 840m鞍部−−8:22 戸倉山 8:30−−8:40 840m鞍部−−9:21 鎌倉山(休憩) 9:47−−10:31 840m鞍部−−10:36 角間池−−10:48 白池−−11:09 雨飾山麓しろ池の森

場所新潟県糸魚川市
長野県北安曇郡小谷村
年月日2016年11月12日 日帰り
天候小雨後曇後晴
山行種類戸倉山:一般登山  鎌倉山:籔山
交通手段マイカー
駐車場「雨飾山麓しろ池の森」に広い駐車場あり
登山道の有無戸倉山:あり
鎌倉山:無し
籔の有無戸倉山:無し
鎌倉山:860m峰西側で尾根が細まる場所から鎌倉山まで笹と灌木藪が続く
危険個所の有無無し
山頂の展望戸倉山:大展望  鎌倉山:無し
GPSトラックログ
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コメント長野県北西端の鎌倉山とおまけの戸倉山を登る。戸倉山は良好な道が続くが鎌倉山は戸倉山南側の840m鞍部から先は道無し。出だしは藪は無いが860m峰を越えると笹と灌木藪。尾根直上は藪が酷く北側が比較的歩きやすい。地形が緩やかで読図が難しい




登山口の「雨飾山麓しろ池の森」駐車場
駐車場より先は車止めあり 車止めの右側が登山口
このピークが戸倉山 こちらは善光寺山
いったん舗装道路に出て再び遊歩道へ 熊がバラバラに・・・
道が二分するがどちらでもOK 右の水路沿いを進む
車道終点で合流 白池の東屋
白池の鐘 諏訪社跡の祠
白池全景 白池以降は「塩の道」を歩く
塩の道の案内標識 角間池のトイレ(使用不可?)
角間池 角間池で塩の道と戸倉山登山道が分かれる
戸倉山南側840m鞍部 良好な道が続く
後立山は雲の中 この後向かう鎌倉山。藪の状態は見えない
開けた戸倉山山頂 戸倉山から見た善光寺山
戸倉山の360度パノラマ展望。晴れていれば素晴らしい景色が楽しめそう
山頂から北側に延びる道。どこへ続くのか 840m鞍部から鎌倉山へ向かう。踏跡あり
灌木を切った跡。まさか鎌倉山まで続く? 踏跡は860m峰から南へ
860m峰から南西へ向かう。まだ藪無し 840mで尾根が狭まる地点から藪が始まる
最初は笹が中心 鎌倉山が見えた
830m鞍部手前で強固な照葉樹籔 830m鞍部付近は比較的歩きやすい
鎌倉山へ登り返しで藪が濃くなり右を巻く 尾根上の藪は灌木が中心
870m付近 山頂は軽い二重山稜。谷間だけ藪薄い
山頂標識発見 山頂標識地点でのGPSの表示
GPSの示す山頂を目指す GPSの示す山頂。標識の場所と高さに変化無し
下りは難しく尾根を外すと根曲がり木 谷筋は藪が薄く引き込まれたが方角が違う
帰りも尾根直上の藪を避けて北斜面トラバースが多かった やっと藪から解放される
840m鞍部で登山道に復帰 雲が切れて焼山が姿を現す
こちらは雨飾山 こちらは駒ヶ岳〜鋸岳


 小谷村の北西端、つまり長野県の北西端に位置するのが鎌倉山。地形図を見たところ登山道は無く、常識的には東側を通る「塩の道」を利用するのが一番楽な方法だろう。標高は900mを切り高山ではないが雪深い地域なので藪の状態は微妙だ。ネット検索したが無雪期の記録は見当たらなかった。新潟県側に飛び出しているが近くに戸倉山があり、ここには登山道があるのでこれと絡めて登ろうと思う。藪が朝露に濡れた時間帯は戸倉山に登り、時間経過で藪が乾いた頃に鎌倉山に突っ込む作戦だ。

 遠回りになるが車でのアプローチは長野側より新潟側が格段にいい。一度糸魚川まで下って根知川沿いを上がり「雨飾山麓しろ池の森」との名称の公園を目指す。ここが戸倉山登山口兼塩の道入口だ。広い駐車場はまだ車は皆無。駐車場より奥にも舗装された車道が伸びているが車止めがされている。戸倉山は舗装道路ではなく右手の遊歩道を入るよう標識があったが、実際はどちらも白池で合流するのは後で知ることになる。天気予報と違って雲が多く僅かに雨が降っており、これでは濡れた藪漕ぎになってしまう。

 整備された遊歩道で体に触れる草は皆無。途中で道が二分するが戸倉山の案内標識の向きが微妙でどちらなのか判断に迷うが右側を行く。結局はこれも向かう先は戸倉山登山道の途中にある白池でありどちらでもよかったのだった。水路に沿って緩やかに進んでいくと左手に舗装道路が登場。そして道路終点から小さな橋を渡って合流すると円形の白池だ。東屋と鐘あり。ここからは塩の道を登っていく。

 塩の道は古道だが今でも手入れされてこれまた歩きやすい。地形図では戸倉山の登山道は表記されていないのでどこで塩の道と分岐するのか不明だが、常識的には南東尾根の840m鞍部を経由していそう。それならばそこから鎌倉山へ向かうのが効率的だと予想した。

 次の建物が見えると角間池。建物はトイレらしいが入口は閉鎖されていた。ここで戸倉山登山道と塩の道が分かれ、登山道は右を上がっていく。しかし道の状態はこれまでと変わらず良好。関東にいると糸魚川の戸倉山など聞いたことがないが、地元ではそれなりに登る人がいるようだ。

 予想通り登山道は840m鞍部へ達する。登山道は戸倉山方向の右へ曲がるが左方向にも薄っすらと踏跡が見られるし、この付近の植生は背の高いブナ林で地面付近はほとんど藪が無い。この状態が鎌倉山まで続くのなら楽勝だ。でも全く藪が無いわけではなくできるだけ藪が乾いてから歩くのが得策なので、計画どおり先に戸倉山に向かう。

 山頂まではこれまでと比較して傾斜が増すが今日は調子が上がらず足が妙に重い。最近の週末登山のペースを上げすぎで疲労が溜まっているのかもしれない。溜まっているのは疲労だけではなく山行記録書きも追いついていないが(笑)。本格的な登りになっても相変わらず道はいい。この標高でもブナの紅葉は終わって丸坊主状態。そのブナの幹を見ると地上から5m以上の高さに赤ペイントがあるものの。さすが豪雪地帯だ。

 尾根は900m付近からはっきりしなくなり、南東に登る別の尾根に乗りなおす形になり、山頂部直下で右側から合流するような形になる。豪雪地帯らしくこの標高でも高度が上がるとブナが矮小化して潅木類が多くなる。そして山頂は樹林が開けて大展望。ただし今は天気がまだ悪く、雨は降っていないものの周囲の山々は雲に隠れて見ることができない。おそらく後立山北部や雨飾山が目の前に広がっているはずだがちょっと残念。

 山頂から南北に道が伸びておりどこへ続くのか確認してみることに。南の踏跡はすぐに消失して行き止まりだったが、北側は100mくらい進んでもまだ続いていたので、どこかに繋がっているようだが案内標識は見当たらなかった。そう言えば角間池の登山道入口には「登山道南口」とか書いてあったので、別の登山道があってもおかしくはない。

 山頂で写真撮影して本日のメインイベント、鎌倉山に向かう。840m鞍部へ下り南下、薄い踏跡へ突入する。まさかこのまま鎌倉山まで続いてたりして。良く見ると灌木を刈り払った跡があった。860m峰は2つの高まりがあり、踏跡は最初の高まりを越えて次の高まりに乗ってから南へと下っていってしまい、残念ながら鎌倉山とは関係がなかった。まあ、最初から道など期待していなかったので、これでデフォルト状態に戻っただけだ。

 2つの高まりの中間の谷が藪が一番薄いのでそこを西へ。右側の尾根が消えて左の尾根幅が狭まると植生が一変し、これまでほとんど無かった笹が密集し、尾根上には潅木も出現した。豪雪地帯だとこの標高でもこの藪か。でも最初はまだ笹が中心で藪の状態はマシな方であり、素直に尾根上を進んでいく。しかしこの辺りは地形が緩やかで登りはいいが下りは難しい。往路では軽い二重山稜地形で風野山で遭遇したような椿のような照葉樹藪に突入。雪の重みで横に寝た幹は強烈だった。おまけにまだ濡れているので衣類がかなり湿ってしまった。

 それを抜けると笹も潅木も密度がぐっと減って比較的歩きやすい植生に変わるが長続きしない。主役は細い潅木に変わり笹は根曲竹に変わる。根曲竹の密度はそれほどでもないのでいいのだが、潅木藪は密度が高く厄介だった。右手斜面(北側)直下が背の高いブナ林と薄い笹と潅木で尾根上よりは歩きやすいことに気付いて移動。これも風野山に似ている。ただし斜面には「根曲がり木」が多くこれを乗り越えるのは大変なので、木の隙間を狙って上下移動が必要だった。トラバースが難しい急斜面に変わると激藪の尾根直上に逃げた。

 鎌倉山が近づくと左手にも太い尾根が出現する。下りでは往路の尾根とこの尾根との間の谷が藪が薄くて進んでしまったが、それくらい尾根上の潅木藪はしつこい。山頂付近でも尾根の北側を巻き気味に進んだ方が楽な植生が続き、傾斜が無くなって山頂部の一角に到着した。

 山頂部は明瞭な最高点は無さそうで、南北方向に細長く伸びた土手のような若干の高まりが左右にあり、その真中が比較的藪が薄い浅い谷になっていた。まずは現地の感覚で一番高そうな左の「土手」に登るが、これまた潅木藪ですり抜けるのに苦労する。

 「土手」に出ると意外にも山頂標識があった! 珍しい材質でグラスファバーの板だった。付けられた高さからして無雪期だろうか。GPSの表示を見ると残距離ゼロ地点はまだ南に70m程度とのことで、とりあえずそちらに向かう。おそらく「土手」の続きの上だと思うが潅木藪が酷いので一度谷に下りて直近まで距離を稼いでから再び「土手」に上がることにした。GPSの指し示す場所も先ほどの場所と高さ的には変わっていないように思え、植生も同様で潅木藪の中。まあ、この一帯はどこを山頂としても問題なかろう。藪漕ぎで疲れたのでしばし休憩。

 帰りは基本的に往路を戻るが、地形がなだらかで下りは難しくGPSのお世話になった。ルートミスして軌道修正で尾根を越えようとすると「根曲がり木」のトラバースで苦労する。やはり常識的には残雪期が楽であろう。

 860m峰手前の小鞍部まで戻れば藪から開放され、戸倉山南鞍部で登山道に乗れば高速道路並みの歩きやすさ。この時間帯は登ってくる人と何人もすれ違った。白池では写真撮影する人の姿もあった。駐車場に戻る頃には天候が回復し、真白な焼山や少し白くなって格好よさを増した雨飾山も顔を見せるようになっていた。

 

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